連携体制について

連携体制について

 

歯科・医科・薬科の連携

静岡市歯科医師会では、歯科だけでなく医科・薬科との連携を図り、皆様の健康寿命を延ばす活動を推進しています。現在、静岡市歯科医師会・静岡市医師会・静岡市薬剤師会の3会が連携し、市民のみなさまの病気の予防へ取り組んでいます。骨粗しょう症予防を例に、歯科・医科・薬科の連携体制をご紹介します。

歯周病は、骨粗しょう症の原因のひとつ

歯周病とは

「歯周病=むし歯」と、思っている方はいませんか?むし歯と、歯周病は別のものです。
みなさんの歯1本1本は、歯ぐきや骨によって、抜けないよう支えられています。歯の根っこ部分のエナメル質と、歯槽骨の間には繊維状の膜があり、歯が骨から抜け落ちないようにしっかりと支えてくれています。むし歯は歯そのものが壊されていく病気ですが、歯周病はこれらの組織が壊され、最後には歯が抜け落ちてしまう病気です。日本人の40歳以上の約8割が歯周病にかかっているといわれています。歯周病は、そのままにしておくと、いろいろな病気の原因になります。その中に、骨粗しょう症があります。

骨粗しょう症治療薬と歯科

骨粗しょう症とは、骨の質や骨量が減ってしまい、骨折しやすい状態になることを言います。現在日本では、1300万人が骨粗しょう症だと言われています。
骨粗しょう症の方は、骨折を予防するためにビスホスホネート製剤(BP製剤)・デノスマブという種類の骨を強くするお薬や注射をかかりつけの医院で処方され、服用・注射されている場合があります。
骨粗しょう症は、通常は病院で診断されますが、歯科医院でもパノラマX線写真を撮影した時に骨粗しょう症であることが分かります。

このお薬を服用したり注射されている方が、歯医者さんを受診し歯科治療を受けた際に、骨が炎症を起こしたり、(骨隨炎)、顎の骨が腐ってしまったり(骨吸収抑制薬関連顎骨壊死 ARONJ)することが報告されました。

骨吸収抑制薬関連顎骨壊死 ARONJ

・骨粗しょう症、がんの治療薬(BP製剤やデノスマブ)による治療歴(服用薬、注射薬)がある
・放射線治療をしていない。また、ガン転移していない
・8週間以上持続して骨が露出している

医科・歯科・薬科の連携体制が必要不可欠

骨粗しょう症のお薬を例にとると、患者さんはもちろん、お薬を処方された病院の先生も、そのお薬の処方箋を見る薬局の薬剤師さんも、患者さんが骨粗しょう症のお薬を服用していることは分かっています。では、歯科医院はどうでしょうか?患者さんがお薬を飲んでいることを知らずに、抜歯やインプラントなどの歯科治療をすると、後に骨隨炎や顎骨壊死が起こりかねない状態を招いてしまう危険性があります。
このため、病院(医科)、歯科医院(歯科)、薬局(薬科)の3つの機関が連携を取りながら、皆様の持病や服用しているお薬の状態を把握し、今後の健康状態を良好に保つ必要があります。

連携の目的

歯科・医科・薬科の3つの連携の目的は、以下の3つになります。

  • 患者さんの持病治療の継続と、疾病予防
  • 患者さんのQOL(人間らしい生活や自分らしい生活による人生の幸福の度数)の向上
  • 患者さんのの健康寿命を延ばす

現在の連携体制の状態

現在、骨粗しょう症やがん抑制の薬(骨吸収抑制薬)を服用・注射する患者さんには、以下のような連携体制で対応しています。

歯科医院(歯科)の体制

●歯科用のパノラマX線による診断で骨粗鬆症が疑われる患者さんの診察を医療機関へ依頼します。
●病院から、骨吸収抑制薬を使用している患者さんの口腔ケアや歯科治療の依頼を受け、歯科治療し、治療の内容や状況を病院と共有します。
●骨吸収抑制薬の使用を、患者さんのお薬手帳で確認します。注射の場合はお薬手帳に載っていない場合があるので、直接患者さんに使用薬の確認をとります。

病院(医科)の体制

●歯科医院に、骨吸収抑制薬を使用している患者さんの口腔ケアや歯科診療の依頼します。
●歯科医院から、歯科診療中に発見された骨粗しょう症の疑いのある患者さんの紹介を受け、診察します。

薬局(薬科)の体制

●患者さんに病院で処方された薬や、歯科医院での診療の確認をします。
●骨吸収抑制薬を使用している内容のシールをお薬手帳に忘れずに貼ってもらったり、使用中の薬に関するカードを患者さんに配布します。

病院・歯科医院・薬局の連携体制の未来

今回、骨吸収抑制薬に関しての連携体制をご紹介しましたが、連携体制は、今後、骨粗しょう症だけでなく、様々な病気を未然に防ぐことに繋がります。様々な疾病に対し、新しい薬や新しい治療法など医療技術が日々進化することに併せ、対応力のある強い3機関連携体制が必要だと私たちは考えています。病気を未然に防ぐ予防医学の考えからも、医師・歯科医師・薬剤師の連携により、皆様の健康寿命を延ばすお手伝いができることを願っています。

皆様にお願いしたいこと

初めての診療時、「現在服用しているお薬はありますか?」と、病院・歯科医院・薬局の問診で尋ねられた経験があると思います。かかりつけの歯科医院で伝えてください。特に骨を強くする薬を服用している場合は、お薬手帳や配布されたカードをお持ちいただき、必ずお声をかけてください。4年以上薬を使用している方は、特に注意が必要な状態ですので、忘れずに歯科医院受付で報告してください。
また、歯科治療開始時には薬を使用していなくても、治療期間の途中で何かお薬の使用を開始した時も、お声をかけてください。

「骨吸収抑制薬を使用していると歯科治療ができない」というわけではありません。病院や薬局と連携を取りながら治療を検討していくので、歯科医院を受診することを我慢せずに、かかりつけの歯科医院にご相談ください。

お口の中を清潔に保つことは、骨を細菌から守ることに関係があります。
歯科医院では、口腔内を清潔に保つための正しいケア方法をお伝えしています。

歯周病を予防するには、日々の口腔ケアがとても大切です。
日頃から公的な歯科検診を受診したり、かかりつけの歯科医院での検診を受けたりしながら、口腔内の健康を保つようにしましょう。

歯周病検診のご案内

静岡市静岡歯科医師会では、皆様の年齢や環境に合わせ、様々な種類の検診を行っています。無料の検診もありますので、ぜひ参加してください。

各種検診のご案内

静岡市歯科医院クリニック検索
静岡救急歯科センター







PAGE TOP